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中国の造船業が壊滅的でそれゆえ軍事暴発しかねない危機

中国の造船業が壊滅的らしい。2010年に3000社あった造船メーカが現在では100社に激減。そのうち稼動しているのは20社程という。ほとんど中国から造船業が消え失せたのではないかという数字だ。壊滅的という報道を受け、再び中国バブルの崩壊が囁かれているという。聞き飽きた感のある中国バブルの崩壊だが、造船不況は確実に中国を破滅の方向に向かわせている。最悪の場合軍事暴発、つまり戦争へと向かうかも知れない。

 

「過去3年間の世界の船舶受注数は中国、韓国、日本の順で、中国は世界一の造船国家として知られていたのです。中でも鉱石や穀物を輸送するバラ積み貨物の建造は日中で世界の50%以上を占めていたが、これを含む受注量が激減し、今では日本、韓国、中国の順になってしまった。そのため、同国の造船界には大逆風が吹き荒れているのです」

 

原因はというと円安のようだ。つまり、日本に受注を奪われた形になっているという。技術面からいうとメイドインジャパンは金看板だから。コスト的な差が大きくなければ誰もが日本に発注するだろう。同じような値段で日本産が買えるのなら、中国産をわざわざ買う国があるとは思えない。

 

「国内では、5000人もの従業員を抱える造船会社が大量リストラを行う例も出始めているという。造船業界が壊滅的な打撃を被った原因は、加速化する円安で日本に受注を奪われたためだが、これを支えるために中国政府は東シナ海や南シナ海の海洋覇権を担う海軍や中国海警局の船を、大量発注しているとの話も聞こえているのです」

 

海軍や中国海警局が中国の造船業界に発注をかけて支えているというのだから、軍事的膨張は国内経済を支えるためということになる。これは危険な状態に他ならない。中国は早晩暴発する可能性がある。バブルが内向きで崩壊するだけでも世界に与える影響は少なくないものを、外向きにはじけた場合は戦争へと向かう可能性が大である。

 

円安で日本が単独首位 受注急減で完全崩壊した中国造船バブル